子どもに指揮をさせることの害悪について

小学校や中学校の合唱に際しては、クラスの子どもから指揮者を募ることが通例らしい。選ばれた子の親としては、堂々と指揮をする我が子を見て誇らしい気持ちになる機会だろう。しかし、この習慣は止めたほうが良いのではないか、負担になって申し訳ないが、…

年齢を聞かれたら

年齢を直接に尋ねる/尋ねられることは以前に比べて少なくなっているが、共通の話題で盛り上がる中で世代が近いかもしれない、などと思い、「失礼ですが、おいくつですか?」などと聞く/聞かれることもなくはない。そうした時は、「いくつに見えますか?」…

年度の変わり目に

言うまでもなく、年度の変わり目となった。通常この時期は、「凪のような穏やかな時間」をすごすのだが、今年は、2月、3月と、やや大きな仕事を入れたため、あたふたとしたままこの時期を迎えてしまった。それもまたよしだろう。何にせよ、仕事があるとい…

日記

北京にきてだいたい一か月がすぎました。この間にできるようになったこと。 コーヒーを注文するコーヒーのチェーン店で注文をしようとしても、店員さんはいそがしそうに持ち帰りのコーヒーの用意をしているのみ。困っていたらここにコードがあるよと示されて…

偶然の邂逅

「新宿を歩いていたら偶々〇〇と会ってさー」なんて話、みなさん、聞きたくないですよね。私もそうです。知人がそんなふうに話し始めたら、走って逃げるとまでは言わないが(本当は走って逃げたいけれど)、話題をとっとと変えるタイミングを虎視眈々と狙い…

日記

北京にきて最初に驚いたことは、刃物が買いにくいことです。到着したのがちょうど全人代の会期中であったため、日用品の買い物に出かけて包丁を買おうとしたところ、北京市のスーパーでは果物ナイフすら扱っていなくて驚きました(聞いたら、許可がないとの…

注意してくれる人のいるありがたさ

同僚のKさんが職場を離れることとなった。尊敬し、また大切な友と思っているので(向こうもそう感じてくれているかは心もとない)、大変残念なことではあるが、Kさん自身の選択でもあるので、笑って送り出したいと思っていた。 この記事の日付である3月15日…

日記

北京にきて三週間がすぎました。入国審査の検査官が、こわもてでむっつりしてて「なに、中国語も話せないの」という雰囲気だったのが、娘の顔写真を撮影する際に、娘をカメラの高さまでよいしょーと持ち上げたとき、急にふにゃふにゃの笑顔になったのが印象…

「池大雅 ー陽光の山水」に行ってきた

三週間ほど前、出光美術館で開催中の「池大雅 ー陽光の山水」に行ってきた。昨年12月22日の記事で触れたように去年は池大雅生誕三百年だったが、一年遅れてこれを祝うものである。 出光美術館は大雅の作品を多数所蔵しているが、その多くは十二年前に観てい…

亡き恩師のお宅に伺う

過日、七年前に亡くなった恩師のお宅にご挨拶に伺ってきた。コロナがあったので、正確かは心もとないが、五年ぶりくらいになろうか。恩師の方の奥さまと私自身の〇十年来の友人でもある息子さんと、三人、食事をしつつ、近況を報告しあう席をもったわけだ。…

気分転換としての月刊誌

なかなか慌ただしい毎日で、ついつい目の前の仕事のことばかり考えてしまう。集中している、と言えば聞こえがいいが、捉われているとも言える。そうなると実際には仕事の質も下がってしまう。これを避ける手段は色々とあるが、それほど長くない、かつそれな…

京都での散歩

先日出張で京都に行き、移動の前に少し時間ができたので、京都郊外を散歩したくなった。京都に住んだことはないが、大原や貴船、鞍馬、あるいは逆に宇治の方にも行ったことがあるので、訪れたことがないところにしようとしばし思案、比叡山に登ろうと、朝、…

正論は危険だというけれど

「正論」を声高に言うことの危険が、以前以上に強調されるようになって久しい。SNSにおける匿名の「正論」の合唱を見ていると、そうした危険の指摘もよくわる。芸能人の不倫に対しての批判などを見ていると、みんな、もう少し別のことに興味を持とうよ、と、…

たばこの止め方

たばこは若い頃に相当期間吸っていたが、やめてずいぶんになる。一応、人生全体を見れば(幼児期を含めるということ)、たばこを吸っていない期間が喫煙期間を越えた。もっとも、たばこを始めた時期を起点とすると、まだ、喫煙期間の方が長いけれど。 それは…

運転するってどういう気分?

(凄まじい繁忙期にあり、ついに一週間遅れ -日頃気になっていることを簡単に綴ることで責を塞ぎますー なお、私は運転免許を持っていません。将来考えが変わる可能性はありますが、今のところは、免許を持たない、と心に決めています)。 私の住む街は、恐…

2024年はどんな年?

この2024年がどのような一年となるのか、全く想像がつかない。恐らくは11月のアメリカ大統領選挙が最大の争点となり、私ですらその推移に心揺れるのだろうが、出来ることと言えば、好ましくない結果となった時のための心の準備でしかない。 そうしたリアルタ…

八代亜紀が亡くなって

八代亜紀が昨年末12月30日に亡くなったとのこと。演歌を好んで聞くわけではないが、彼女の死には多くの人と同じく何とも言えない悲しみを覚える。たとえ芸能人であれ子どもの頃から知る人が亡くなると多少とも感慨があるが、彼女については特にその思いが深…

年初にあたって

直接のお知り合いの方も、それ以外の方も、本年もよろしくお願いします。 もっとも、年初とはいえ、ここでは触れるまでもない事情のゆえに、昨年までのように能天気なことを書き綴る気にもならない。元旦、二日と立て続けに起こった出来事は、少なからぬ人に…

終わりよければすべてよし

思い返すと2023年の最初はとにかく大変であった。「大変さ」の内実を書き始めると怒りがふつふつと湧いてくるし、読者の方にとっても気持ちの良いものではないので、記さない。 とはいえ、後半は良いことが続いた。私個人としては、来年に向けての仕事の下準…

大雅生誕三百年

パラパラと本をめくっていて気付いたのだが、今年は池大雅(1723~1776)の生誕三百年にあたる。華麗な画業を誇る画家たちが煌めく十八世紀日本絵画において、特に名前を引かれるのは伊藤若冲であろうが、私自身としては、大雅の方が好ましい。観る者を何事…

気管支炎になった話

※ 遅れに遅れてクリスマスに書いています。よい意味で忙しかったのです。 少し前のことだけれど、気管支炎になってしまった。 11月頭から酒席が続き、それだけならよかったのだが、11月某日、知人の家で呑んだ後に朝まで眠り込んでしまった。ちなみに、恐ら…

図書館の話(7)

前回『税金で買った本』に触れたけれど、これはなかなか優れた漫画と思う。フィクションなので夢物語めいたところもなくはないが、総じて図書館の「リアル」をよく描いているのではないか。主要登場人物に、ちょっととんがった高校生を持ってきたのも成功の…

図書館の話(6)

図書館にまつわる悪癖としては、どんなものがあるだろう? 閲覧席での居眠りは、明らかに悪癖に入るだろう。高校生、大学生のころは時にこの悪癖に耽ったが、最近はとんと無くなった。そもそも盗難が怖い他、私は案外といびきをかくらしいので、閲覧室でハッ…

図書館の話(5)

今回は、訪問したことのある海外の図書館のことを記す。 海外で出かけた図書館というと、どれほどになるだろうか。記憶を辿って数えてみると、四つ(だけ)だった(地方自治体の図書館は除く)。もう少し出かけているかと思ったが、案外と少ない。イタリアや…

図書館の話(4)

仕事に就いてからは、もちろん職場の図書館を主として利用するわけだが、その件については大した話はないので省く。 この時期に記憶に残るのは、出張先で訪れた様々な都市の図書館のこと。もう二十年ほど前になるが、私は結構出張であちらこちらに出かけてい…

図書館の話(3)

大学に進学してからは、やはり大学の図書館を主に利用するようになる。もっとも、この時期の読書については、あまり明確な記憶がない。「何を読んだ」という記憶が薄いのだ。オーケストラ活動やアルバイトにうつつを抜かし(あとは麻雀)、読書量が減ってい…

11月なのに…

11月なのに夏日連続です。 25度と26度とが交互に来ては私の部屋を30度にしています。 本気でもう夏日はいいです。 弱っている体に暑さは大敵です。 前回の記事でコロナウイルスのワクチンを接種したと書きましたが、あの後にまさかの副反応で1日目が39度5分…

図書館の話(2)

中高一貫校に通っていたので、この時期の図書館体験はまとめて記しておく。 通学に一時間ほどかかっていたので、電車内ではよく本を読んでいた(スマホがなかったことに、心から感謝している―告白すれば、週刊誌やら漫画雑誌も実によく読んでいたが)。小学…

日記

アメリカから完全帰国することがきまって、ひとつひとつ手続きを始めています。普段はあまり写真を撮らないのですが、小旅行でも、友達を遊ぶときとかも、これまでより写真を撮るようになりました。いつか、思い出すきっかけになるように。 新たな土地に引っ…

図書館の話(1)

相変わらず仕事やら何やらで、どうしても書くことが遅れてしまう。一層のことテーマを決めてしまった方が、「何を書くか」に悩まなくてよくなるので、そうすることとした。責を塞ぐことだけが目的となっている気もするが、これだけの期間書き続けているのだ…