昔の私を知る人がいることはありがたい(そうでないときもある)

 タイトルの通りの、ごくごく普通の、誰にでもある話です。

 こちらのブログ、匿名ではありますが、私が誰か(つまり名前や職業)を知る読者の方も少数(5~6人くらい)います。ちょっとしたやりとりの際にお伝えしたこともありますが、こちらにご登場いただいたので、お伝えする(場合によっては書き換えるため)こともあります。

 さて、前回ご紹介した、十数年前に漂白剤を飲んでしまった私を、「これでM&M'sの腹黒いのが少しは治ってよかったんじゃな~い」とバッサリ切ったKさん、今でも緩やかなお付き合いが続いているので、「こんなふうにご登場いただきました」とのメッセージをお送りしました。一応以前、別件でお伝えしているのもあります。

 このKさん、私の母親ほどの年齢の方ですが、最初の職場の同僚です。お互いに自宅が近かったこともあり、車通勤だったKさんは時折、職場まで私を乗せていってくださることもありました。私の父と出身が同じことともあり、色々と親しくしてくださったわけです。そうした経緯もあり、私がこの職場を離れてからも、時折メッセージのやりとりなどが続いています。

 

 さて、Kさんは人々の暮らしや伝統的風習に精通していらっしゃる方ですので、「ブログにご登場いただきましたよ」というご報告と共に、前々回書いた、祝いの席の鯛について、「美味しそう」と言ってしまったことがどれほどの失敗なのかもお伺いしました。以下、お返事をば、箇条書きで・・・

 

・いずれのエピソードもM&M'sらしい

・(「腹黒治って良かったね」発言については)そんなことを言った気がする。自分のグサグサ刺さる物言いについては反省することもあるけれど、この件は、M&M's相手だからまあいいか。

・(使者の件については)よくもまあ若造にこんな大役を任せたものだ。

・大体、おじさんが何も言わないのに「見事な鯛ですね~」なんて、「食べさせてくださいよ~~~」と言っているようなもの。向こうもビックリしたでしょう。(ほぼママ)

・これがきっかけで、その地方では、客がいるうちに鯛をさばいて刺身にして食べるように、習俗が変わったかもね。まあ習俗というのは、こうしたことをきっかけに変わっていくものじゃない

 

 容赦ない・・・ そうだ、Kさんはこういう方だった・・・ 的確でありつつ傷ついた心へのいたわりなどかけらもない言葉を泣きながら(ウソ:笑いながら)読みつつ、お返事しましたよ。そうしたら、やり取りの中で、さらに、「大体、他にも私に内緒にしている恥ずかしい話、まだ一杯残っているでしょう! 道端で寝てたとか。」(ママ)という攻撃が待っていた。

 一挙に記憶が蘇る。そう、恥ずかしい話だが、十数年前、確かに私は一度、したたか飲んで道端で寝てしまい(一応、名誉(?)のために言っておくと、帰宅途中にちょっと休もうと思って座り込んだらそのまま眠り込んでしまったので、横になっていたわけではない -大差ないか)、 おまわりさんに起こされたのだった(無事帰宅しました)。

 思わず、「何で知っているんですか・・・」とお返事したところ、「M&M'sがちょろっと話したから。これこそが「口は禍の元」、あとおまわりさんのことは知らなかった」というお返事。

 そう、さらに記憶が蘇る。先に書いたように、Kさんは時折私を車に乗せてくださっていたわけだが、そうした行き帰りの車中で、私はしばしば、自分の失敗を嬉々として話していたのである。道端で寝ていたなどという話は、鉄板でKさんにしているはずだ。やれやれ。しかもKさんには知られていなかったおまわりさんの話まで、ついついしてしまったというわけだ。

 

 とはいえ、こうも思った。私の昔を知る方はなんだかんだでありがたい。私という存在が別の方の中でも生き続けているわけだ(大げさ)。こうした方の、「あなたには、昔こんなことがあったでしょ」という言葉は、私の側の記憶の凝り固まっているを解きほぐし、それまでは静かに眠っていた記憶を活性化してくれる、それは、日常の中に「過去」という意味での非日常を立ち現わせつつ、現在を活性化してくれる、とも。

 

 いやいや、しかしやはりこんな恥ずかしい話はちょっと困る(と言いつつ露悪的に書き、皆さんの記憶に残してしまっていますが)。Kさんももっといい話を思い出してくれればよいのに ー「あればしてるよ、思い出さないのはM&M'sにはいい話がないからだよ」というKさんの声が聞こえてくる(笑)-

 

 こうした過去を巡る話というのは、結構恥ずかしいものも多いわけで、そうしたことが話題になると、ありがたくも少々恥ずかしい思いにもなる。これは生活の中では、結構あるあるなので、ちょっとまとめておきたいと思い、今日のタイトルのようにした次第。

 さてKさんについてまとめれば、昔の私を覚えてくださっていることへの感謝が七割、私の恥ずかしい話を覚えていらっしゃりちょっと困った、という思いが三割、いや、この数字は逆か(笑)。

 

M&M's