日記

 やや慌ただしく文章を考える心の余裕もないので、とりあえずは箇条書きにて。11月29日(火)に書いています。

 

1)ランニング

 

 ほぼ毎日走っています。少しずつ調子が上がっていくのが嬉しい。日曜日は一時間半ほど走ってみた。もっとも、やはり短時間で息が上がるので、走ったり歩いたりの繰り返し。トータルの距離も10kmほどと、決して十分ではない。来年はハーフマラソンに出たいと考えているのだが、まさに、道のりは遠い。

 

2)『モンテスキューの孤独』を読む

 

 イラン出身でフランス語で執筆する作家、シャードルト・ジャヴァンの『モンテスキューの孤独』(白井成雄訳、水声社、2010年)を読む。半ば亡命のような形でフランスにやってきたイラン人女性の生活を、彼女の孤独やフランス語学習と共に描く。やや淡々と進むかと思われた物語は、最後に急転直下し、読む者を苦い思いへと誘うものとなる。モンテスキューの『ペルシア人の手紙』を読んだ流れの中で、タイトルに惹かれて手に取ったのだが、イランでの女性たちによるデモが激しい中、期せずしてタイムリーな読書となった。

 イスラーム世界における女性の抑圧やヴェールの意味については様々な意見があり、しばしば、西洋的観点から一面的に「女性差別」と断じてはならないとの主張もあるが(そして、それはそれでわからぬでもないが)、まさに当事者である女性がこれほど激しくイランの宗教体制を批判していることは、やはり心に留めておきたい。そして、男性の私が言うのも偽善的かもしれないが、この小説で語られているような女性に対する抑圧は、イスラーム世界においてのみならず、世界のここかしこで見られるものなのだろう。

 

3)映画『秋日和

 

 とんでもない姿勢で本を読み、注意するとたいそう乱暴な言葉で口答えをするようになられあそばれた我が娘に対して、「少しは昔の映画の女性の立ち居振る舞いを見て、学ぶように」と言い、一緒に、小津安二郎の『秋日和』を観る。司葉子岡田茉莉子原節子の立ち居振る舞いに、「お美しい~」という言葉を連発。しかし、炬燵に入って寝転がりながら言うセリフではないと思うぞ。そのように言うと、「うるさいな~」と返してくる。映画の美しさには気づいてくれたようだが、それでわが身を顧みるというわけにはいかないようです。しかし、こうして「古い映画を観て、所作や言葉遣いを学びなさい」という姿勢も、これはこれで一種「抑圧的」なものなのでございましょうか?

  なお、本作中で岡田茉莉子が中年男性陣(佐分利信中村伸郎、北竜二)を説教するシーン、お気に入りでございます。

 

4)フランクの交響詩

 

 12月10日がセザール・フランク生誕200年ということで、交響曲のCDをいくつか借りてきて聴き比べたり、いくつかの交響詩を久しぶりに聴くなどする。エロティシズムがそのまま宗教的なものへと昇華されるという点では、フランクの曲は最高峰に入るのではないかしら。これらの曲については、年内にどうにか、何かは書いてみたいものです。

 

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