そういう時に、そういうことを言うかしら?

 ちょっと重めのテーマについて気取った事でも書こうかなどと欲を出したら筆が進まなくなってしまった(今日、既に六日遅れの木曜日です・・・)。とりあえず、小ネタを書いて、責を塞ぐこととする。

 

 小6の娘、冬休みがあけて教室に行くと、先生が、「冬休みの楽しかったこと、皆さん話してごらん」と言われたそうだ。すると、「はい、はい、はい、はい!」と喧しく手を挙げる子がいたそうで、先生が当てると、「はい、僕、A中学校に合格したんだ!」と言ったそうだ(ちなみにA中学はまあまあの進学校)。先生、ややあきれつつも、「それは良かったね」と受け流し、他の人に聞こうとするのだが、相変わらず「はい、はい、はい、はい!」と手を挙げて騒ぐので、最後は先生が「君は同じことしか言わないからもうあてないよ」とおっしゃったとのこと。「先生、GJ!」ということで娘と私の間ではまとまったのだが、しかし、この話には驚かされる。

 

 私も中学受験組で、幸い第一志望には合格したのだが、「自分が合格したことを触れてまわるものではない、聞かれたら事実のみを淡々に答える」というのは、常識としてあったと思う。理由は単純で、「周りに第一志望に合格できなかった子もいるかもしれないのだから、大騒ぎするものではない」というものだ。家庭でも言われたような気がするし、担任にも遠回しに言われたような気がする。いや、いずれにせよ、そういうものだと思っていたことは間違いない。

 喜びをまっすぐに表現することは良いことだが、上のような場面では然るべき慎みが必要だろう。上に挙げたような子どもは例外も例外だとは思う(思いたい)が、仮にそうした子どもの振る舞いも「それはそれで自然でいいんじゃない?」と見做す風潮が一般的なのだとすれば、これについてはもうノータイムで、「昭和の慎み」に軍配を上げる。

 似たような事例、案外と多いかもしれませんね。

 

M&M's