体調と人恋しさ

最近、つわりが始まりました。出かけたり人に会ったりしてると割と平気なのですが、家に一人でいると結構な時間をベッドの上でごろごろ過ごしています。ちょっと気が張っているときは無視できる程度に体調が悪いみたいです。こんな感じのときにごろごろしながら高い確率で見ているのが、「釣りよかでしょう」というYoutube番組です。釣りの素人がいろいろな場所で釣りをして獲物を料理して食べる、という内容なのですが、彼らがほんとうに売りにしているのは、「釣り」とか「料理」ではないのだな〜と体調が悪くなって気がつきました。


私が体調が軽く悪いときにこの番組を見たくなるのは、(たぶん)人恋しさからなのです。
この番組では、内容が釣りであれキャンプであれ料理であれ、とにかく「みんなでわいわい」していて、見ている私は、その場所に参加しているような気持ちになることで人恋しさが慰められているようなのです。


体調が悪いときに人恋しくなるという設計は、実に理にかなっていると思います。いざというとき、人の助けが要りますもんね。
なんだけど、その欲求を、私はYoutube番組を見ることで手軽に解消しちゃっているわけです、ははは。
世の中の娯楽の多くは、そういう風に、脳を上手に騙す形で作られているんじゃないかと思います。


気のおけない友達との縁をメンテナンスして、会う時間を作って、一箇所に集まって、多少のお金も必要で。。。。と、「みんなでわいわい」を自分で作るのは手間とコストがかかるのです。そういう部分はすっ飛ばして、「みんなでわいわい」の気分だけ味わえるようになっているのが、「釣りよかでしょう」シリーズです。番組の登録者は100万人を超えている(すごい!)んだけど、視聴者の多くは、釣りが好きというよりも、私みたいに「みんなでわいわい」を手軽に摂取したい人なんじゃないかな〜。


こけぐま