掃除、掃除!

 9月6日に起こった地震、幸い自宅では何一つ落ちたり壊れたりしなかったのですが、私の職場の部屋はえらいこととなりました。地震の当日に見に来たのですが、書類や本が崩れ落ち、床いっぱいに散乱するさまは、とりあえずは「見なかったふり」をすることに決めるには十分なものでした。実際数日は「見なかったふり」で誤魔化したのですが、さすがにいつまでもそうはいきません。徐々に片付け始めたのですが、さらに、「これを機会に、一挙に大掃除をしてしまおう」と思い立ちました。
 ご存知の方はご存知のように、私、とにかく貧乏性でして、なかなかものを捨てられません。しかし今回は、かなりの書類や書籍を処分しました。学生時代から大切にため込んでいた資料も、思い切って大々的に処分していったのです。その他は、いつか使うと思っていた使いかけのノートやら、面倒で先延ばしにしていたフロッピーディスクの解体などにも取り組み、かなり部屋がすっくりしました(ちなみに、若い同僚に、「フロッピーディスクってなんですか?」と言われ、軽くムカつきました(嘘))。


 とにかく物を捨てることができないんですよね。映画『武士の家計簿』で、堺雅人演ずる主人公が家計大改善のために売ろうとするほとんど着ていない着物を、「いつか着る〜!」と抱きしめて離さぬ松坂慶子を見たときに、我が身をからかわれている様で、身の置き所がないような気がしました。しかも、高価な着物ならともかく、古本屋の百均で買った文庫本に至るまで、「いつか読む〜!」と思ってなかなか処分できないのだから情ない。今回は、こけぐまさんの6月12日の記事を読みながら、今後の自分の人生を想定しつつある程度処分した次第です。以前に比べるとかなりスペースができたので、ここで一挙に書籍や資料のさらなる整理をしても良いかもしれません。


 いずれにせよ、大掃除には確かに効用がありますね。これだけ生きていると、過去の大切なものもそれなりの数ありますが、すべての品を持っていこうとすれば大変なことになる。どんな思い出の品を未来の自分のために持っていくか、その取捨選択の作業が面白い。そうすると、何かしら自分の記憶やら過去へのこだわりを、少しだけすっきりさせることができるように思います。


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