年初にあたって

 直接のお知り合いの方も、それ以外の方も、本年もよろしくお願いします。

 

 もっとも、年初とはいえ、ここでは触れるまでもない事情のゆえに、昨年までのように能天気なことを書き綴る気にもならない。元旦、二日と立て続けに起こった出来事は、少なからぬ人にとり何かしら関わのあることであり、心ざわめく思いで過ごされた方も多かろう。私自身について言えば、元旦の地震については、いくつかの事情のゆえに心を痛めている。何かしら縁ある方々のご無事と健康を静かに祈るばかりである。また翌日の飛行機の事故については、この経路をよく利用するだけに他人事ならぬ思いがした。しばらく連絡のなかった親戚が、「M&M'sくんは大丈夫か?」と心配して、母に電話をしてくれたらしい。

 こうした中で、あえて「今年の抱負」、いや「今後の抱負」を書けば、次のようになろうか。
 第一に、人の生の儚さ、もろさといったことを、もう少し意識するようにしたい。もちろん過度に人生の儚さを強調してはならないと思うのだが、それでも、私たちの人生が不確定要素に満ちていることを忘れてはなるまい。全ての不確定要素に応対はできないが、いざ何かしらのことが起こったときのことは考えねばならない。若くはない身として、様々な意味で、不測の事態に備える実際的な能力と胆力とを身につける必要を、改めて痛感している。
 もう一つ、当たり前のことだが、これまで以上に他人のことを意識して生きていきたい。これまで過剰にエゴイスティックに生きてきたとも思わないが、どちらかと言えば、自分のことと家族のことを優先してきた。しかし、年齢的に、もはやそういう年ではなく、自分が他の方々のために何ができるのか、これを生活の軸の一つには置きたいと思うようになったのだ。


 上での述べた二つのいずれも、誰でもそうすべき、といった意味で書いているのではない。ただ、自分がそうしたことを意識する年齢になったことを痛感しており、そうであるならば、そうした一種の「義務感」を大切にすることが、今年の課題だろう、ということなのです。この元旦、二日と続いた事柄は、そうした私の思いを強めた、あるいはくっきりと形にしたように思います。

 

M&M's